基本情報

- 形式
- 15000系
- 運用開始
- 2010年5月7日
- 製造
- 日立製作所
- 製造数
- 16編成160両
- 最高速度
- 110㎞/h
- 加速度
- 3.3㎞/h/s
- 減速度
- 3.5㎞/h/s(常用最大)5.0㎞/h/s(非常)
- 編成定員
- 1,520人(1次車)1,532人(2次車)
- 全長
- 20,520㎜(先頭車)20,000㎜(中間車)
- 全幅
- 2,850㎜
- 全高
- 4,022㎜(制御車・付随車)4,080㎜(電動車)
概要
東西線5000系の置き換えは2006年の07系転用をもって終了していたが、東西線では折しも混雑緩和が課題になっていた。混雑のため乗降に時間がかかり、対策として05系でワイドドア車を投入したが、期待した効果が得られなかったとして5本で通常のドア幅に変更された。しかしドア幅を拡大して同時に降車できる人数を増やし、停車時間を短縮させることを狙って再びワイドドア車を投入することになった。
混雑時間帯の乗降時間短縮には、JR東日本や03系などで採用したドア数の増加も一つの手であったが、ホームドア導入を求める社会の要請に対応できず通常の4ドア車に交換、廃車を余儀なくされていた。そのため東西線では将来のホームドア設置を考慮して再びワイドドアを採用するに至った。ホームドア絡みでは、ドア配置が変則的な07系が有楽町線からの転出を余儀なくされているが、今後の技術革新を見込んで導入された。
外観
車体は05系13次車以来の日立製作所が提唱する「A-Train」規格を採用した。側面は他の「A-Train」準拠車同様丸みを帯びた張り上げ屋根になっている。先立って登場していた10000系の要素が入っており、正面の灯火類は10000系同様、鍵穴状のケースに格納されている。ただし10000系とは違い、横向きになっている。正面デザインも10000系に準じてブラックフェイスとなっているが、フロントガラスは05系8次車以降と同様の八角形状になっている。また非常扉も車掌台よりにオフセットされている。
車体窓下には東西線5000系を思わせるスカイブルーの細帯が配されている。ドアはアクセントカラーで採用されていたブルーの細帯とし、戸袋窓のあたりで3点のグラデーションで切り替わる。10000系同様、幕板部にも帯が配されており、05系などと同様、スカイブルーと白、青の細帯の組み合わせになっている。
ドア幅は05系ワイドドア車では乗務員室扉直後のみ1300㎜としたが、15000系ではすべてのドアが1800㎜にされた。その分両先頭車の第1ドアと第2ドア間の座席が5人掛けに変更され、座席定員が2名減少している。
行先表示器は種別を表示する部分のみフルカラーLED式、残りの部分と運行番号表示器は白色LED式を採用した。いずれも東京メトロの車両では初めての導入となる。登場当初、正面の行先表示器では各駅停車の場合、種別表示部分が空白になっていたが、後に側面同様全体にわたり文字が均等配置されるように改修された。種別表示は、従来車では略称表記であった通勤快速や東葉快速が略さず表記されるようになったが、これも東京メトロでは初。さらに書体も東京メトロのLED行先表示器では初めてゴシック体が採用されている。側面行先表示器は50㎞/h以上に達すると自動で無表示になる他、設定により常時無表示にすることも可能である。



内装
車内は全体的に寒色系でまとめられ、壁やドアの化粧板はつやのあるライトグレー無地、床はグレーになっている。ただし妻部のみ木目調の壁紙仕上げになっており、爽快感を感じさせるも温もりを感じさせる。座席仕切りはスカイブルー無地の化粧板仕上げになっている。座席はブルーのモケットを使用したバケットシートで、優先席はスカイブルーのモケットが採用されている。車いすスペースは2号車と9号車に設置されている。05系13次車では3~8号車各社にもフリースペースが設置されたが、極端な座席数減少を回避するためか15000系では採用されなかった。ただし2次車では全車に設置している。
旅客案内装置としては、各ドアの上にはディスプレイ2台ずつ配置されている。右側が案内、左側は広告用になっている。10000系とは異なり、サイズは17インチの16:9サイズに拡大されている。東京メトロでは初導入となる。カバーは05系13次車同様、アルミの無地仕上げになっており、開閉予告ランプも内蔵される。
天井は10000系とは異なり一般的な高さで、ラインデリアも線路方向に配置されている。配置場所と配置数は05系13次車と変わらない。
窓はドア間の大窓のみ開閉可能になっている。05系ワイドドア車同様、車端部の即窓は戸袋窓になっている。カーテンは3段階のストッパー式で、05系ワイドドア車同様戸袋窓には設置されていない。
乗務員室はN05系と大きな変更点はない。運転台は他の車両同様、左手操作型ワンハンドル式を採用している。マスコンにはデッドマン装置が搭載されており、走行中にマスコンハンドルから手を離してハンドルが跳ね上がると自動的に非常ブレーキがかかるようになっている。



搭載機器類
制御装置
IBGT素子による2レベル式VVVFインバーター制御装置を採用している。1次車、2次車で搭載機器に相違はなく、三菱電機製が採用されている。制御方式は1C4M2群と1C4M1群の併用で、前者は2台、後者は1台使用する5M5Tの編成を構成する。
主電動機
主電動機は、銀座線01系第38編成で使用されていた永久磁石同期電動機(PMSM)の採用が検討されたが、実用化の目途がつかなかったことから従来の誘導電動機方式を採用した。ただし仕様の見直しにより効率を向上させて、10000系と比べ出力を大幅に向上している。
台車
10000系と同様、モノリンク式ボルスタ台車を採用している。東西線の線路条件に合わせて改良されており、FS778形の型番が与えられている。基礎ブレーキはユニットブレーキを使用する。
次車区分
1次車
2009年に登場したグループ。2011年度までに13編成製造され、同数の05系初期車を置き換えた。既存の05系ワイドドア車とともに、最混雑時間帯の列車を優先的に担当するよう運用が調整されているが、車両運用の都合上徹底されているわけではない。
2次車
2017年に登場したグループ。当時飯田橋~九段下間の連絡線工事が2019年度完了予定で、完成後の増発による運用増を見込んで3編成製造された。そのため本グループ投入による車両の置き換えは発生していない。
概ね1次車と仕様は変わらないが、仕様が変更された点もいくつかある。
- 行先表示器が全面フルカラーLED式に変更
- 車内案内表示器がアニメーションに対応
- 座席袖仕切り化粧板の色合いが濃くなる
- フリースペースを全車に配置
その他
PMSM実車試験
先述の通り、主電動機は誘導電動機を採用したが、登場間もない2010年12月頃より、電動車1両を永久磁石同期電動機に交換し試験運用していた。被験車は15506号車で、メーカーは三菱電機製であった。試験運用ながら長期に渡り実施されていた。2018年6月に試験が終了し、元の誘導電動機に交換されている。
時差Bizトレイン
東京都が音頭を取って時差通勤を促す快適通勤ムーブメント「時差Biz」に合わせて、2017年7月と2018年7月、2019年1月に臨時列車が運行された。いずれも運用上他の形式が充当されることもあったが、15000系が優先的に充当された。臨時列車では専用のステッカーが非常貫通扉窓に張り付け、掲出された。



